TRA不動産ニュースコラム 2009年1月

※2009年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。

◆ビルやマンションに貯水槽がなくなる日◆ (21.1.29)
水道のポンプを途中階に配置し中継させる事で、高層階でも水道本菅から直接給水できる技術が完成。春以降スタート予定。従来の直接給水は、ポンプ能力に限界があり16階建て程度が限度だった。16階以上では、屋上などに貯水槽を設置し、そこから各部屋に配水していた。よく貯水槽にネズミが死んでいたり、時には人間の死体があって死体水を飲まされていた・・という事実もあったが、これで新鮮な水を飲める建物が増加するだろう。貯水槽の定期点検も不要になり、維持管理費も抑えることができる。 ◆住宅ローン減税は切り札になるか◆ 09年、10年に入居すると最大50万×10年の500万円が税額控除。これは大きい。さらに旧価格に戻れば潜在ニーズはある。今は値引き市場であり、今後は安い土地と下落した建築費でのマンションが出現する。しかし多くのデベロッパーは資金繰りで苦しんでおり供給増は期待できない。旧財閥系のデベロッパーが好機と見て活発化する可能性は大きい。 ◆これからは都心居住の時代へ◆ 地価が安くなれば必ず都心回帰が起きる。もはや郊外居住の時代は変わった。なぜなら高度成長時代は都心集中で住宅の確保ができず、量的に満足させることができたのは郊外ニュータウンだったから。高度成長時代は工業中心で職住分離がよかった。そして何より郊外は地価が安かった。しかし子高齢化は住宅の量的充足、工業からサービス業への転換、地価の下落により、職住が接近して便利で遊び、文化を楽しめる都心ニーズが高まる。今後の住宅政策はこの高まったニーズに応えるために、快適で安い都心住宅の整備が必要である。都心の容積率のアップは是非実現してほしい。 ◆英国不動産大手、グロブナー◆ 同社は、英国最大の不動産会社。日本の三井不動産や三菱地所的な存在。全世界に11箇所の拠点を持つ。英国の不動産ファンドを通じて、今後1~2年で日本の不動産に500億円投資予定。中小規模ビルに投資。一棟当り50億円前後のオフィスビルを取得予定。このクラスのビルは需要が底堅いと判断。今後、新しいファンドの立ち上げも検討するという。 ◆ローコスト住宅が人気に◆ 不況で家にお金をかけない人々が増えている。車や贅沢品はもはや敬遠されている。アーネストワン社は戸建て住宅で坪建築単価33万円を売り出し、注目を浴びている。雇用や経済の先行き不安層には価格が決め手になりつつある。 ◆マンション管理組合もプロの運営時代へ◆ (21.1.13)現在は住民が組合を運営して管理会社に発注する形式だが、運営そのものを外部に全面委託できる制度に国交省は切り替える予定。09年度をめどに。運営の競争が起こり、結果としてアイデアやコストダウンにつながる。管理組合の役員には皆、なりたがらず抽選や順番等が多く常時、素人が運営している結果となっている。 ◆50年ローンの新設◆ 住宅金融支援機構より。09年4月めど。長期間住める住宅が対象。200年住宅並みが対象。融資額は60%以下を設定。残りはフラット35を用意。50年借りる為には30歳以下でないと自分では返しきれない。90年のバブルの頃に100年ローンをある金融会社から売り出されたのを思い出した。その会社はつぶれたが・・・。いかにローンを長くして住宅を買いやすくするより、ローンを?なくして買いやすくする政策が必要である。容積率を2倍にすれば実現できると思う。供給側を援助すべきである。そうすれば結果として需要側を購入しやすくさせられる。 ◆09年度の土地税制案◆ 自民党案。09年、10年の2年間限定で取得し5年保有後土地譲渡益が出た場合は1、000万円までは非課税とする案。個人も法人も対象。非課税枠を設けたのはありがたいが、景気対策として効果は疑問。5年保有して利益の出る土地はないのではないか。少子・高齢化・人口減少で5年後はさらに縮小している可能性もある。土地の効用を上昇させることが地価上昇につながるはず。容積率アップの方が効果は高いはず。 ◆黒字倒産をふせぐ緊急融資制度◆ まだ原案段階だが不動産会社の資金繰りを助けるのが目的。1社20億円が限度か。住宅金融支援機構が担当する。また、リートに対しても日本政策金融公庫経由で資金繰りを助ける意向。健全企業の破綻を放置すれば日本の金融システムにも悪影響は出かねない。今回の緊急融資制度は結果的に政府が業者を信用補完することとなり、資金繰りを改善させるとみられる。リートにしても不動産市況が低迷しているとはいえ賃料収入を安定的に確保している健全なものも多いのだ。効果を期待したい。 ◆家の前の葬儀場が生活を侵害するとして、フェンスのかさ上げ請求を認める◆ 原告の家から葬儀場の出棺の様子などが克明に見えるため、平穏な生活を送る権利が侵害されているとして、葬儀会社に目隠しフェンスのかさ上げ等を求めた訴訟でそれが認められた(京都地裁)。葬儀会社は、開業時に周辺住民の要望でフェンスを設けたが、原告宅の2 階は視界を遮られず、参列者の出入りや出棺の様子などが見渡せるようになっていた。判決では「精神の平安に悪影響を与える」と認め、フェンスを1.2m高くするよう命じた。人には必ず死が訪れ、葬儀は死者を送る儀式である。しかし、そうした性格のものが日常的に見えてしまうというのは心楽しいはずはない。近隣紛争の解決方法として、フェンスをかさ上げし、視界を遮るということは一つの有効な手段であろう。

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