※2011年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。
◆敷引き契約、高額除き有効(最高裁が初判断・平成23年3月) (23.7.13)
【事例】賃貸物件から退去する際に損傷の有無などと無関係に敷金(保証金)の一部が差し引かれる敷引き特約が、消費者の利益を一方的に損ねる契約条項を無効とする消費者契約法10条に該当するかどうかが争われたものである。【判決】特約は不当に高額でない限り有効との初判断を示した。敷引き特約は、関西など一部地域の一般的な商慣行とされている。下級審では度々争われて、有効・無効の結論が分かれてきたが、最高裁の判断はこれまでなかった。判決は差し引いた金の使途などを問わずに特約を有効としており、今後、賃貸物件の取引実務に影響するかどうかが注目される。 ◆耐震偽装免許取消の一級建築士が逆転勝訴(最高裁・平成23年6月)耐震偽装問題で、構造計算を下請けに出していたことを理由に一級建築士免許を取り消された元建築士が、国と北海道に処分の取消しを求めた訴訟の上告審判決がなされた。判決は請求を棄却した一、二審判決を破棄し、処分を取り消した。これにより、元建築士は逆転勝訴し資格が回復した。裁判官5人中3人の多数意見で、「不利益処分をする場合は理由を示さなければならない」との行政手続法14条の解釈が争点となった。判決は理由提示の程度を「根拠となる法律、処分基準、事実関係などを総合考慮すべき」と判断。本事例は、詳細な提示がなく違法とした判決で、不利益処分について行政に慎重な運用を求める判断となった。一方、反対意見の2裁判官は、「細かい理由提示を欠く時は、一律に処分取消になるとの解釈は硬直的だ」などと述べた。根拠条文が示されていれば、理由は明らかであるとは思われるが、行政処分する側への真摯な対応を求める警鐘になろう。 ◆農協は巨大金融機関貯金量は83億円(08年度)、メガバンクの三井住友を凌ぐ。保険(共済)の総資産は44兆円で日本生命(48兆)に迫る。農業関係売り上げは7兆円で大手商社並み。組合員は全国で約950万人。職員は22万人。巨大郵貯のような存在である。この組織の動きいかんで大きな政治力にもなり、かつ経済全体としての影響も大きい。 農業の自由化、グローバル化にどう対応するか等、日本の農業の行方を握っている。 ◆六本木ヒルズでドライミストが稼働東京で気温が30度を超えた6月22日、六本木ヒルズで今年初めて省エネルギー型外気冷却システムのドライミストが稼働した。ドライミストは、超微細な水滴をノズルから噴霧し、その気化熱によって冷涼感が得られる装置。外部の噴霧エリアの気温を約1度から3度ほど低下させる効果があるとして、六本木ヒルズを運営管理する森ビルが、2006年夏に同システムを導入した。消費電力量はエアコンの30分の1と環境負荷が軽く、2005年の愛知万博でも暑さ対策として導入された。東京理科大、名古屋大が2006年に実施した効果測定のアンケートでは、六本木ヒルズの来街者の91%が快適と感じている調査結果が出ているという。 ◆大阪で全国初の礼金返還判決(大阪簡裁・平成23年3月)【事例】原告は、平成21年12月、大阪市内の月額家賃3万円の賃貸物件に入居する際、1年契約で礼金12万円を支払い2か月後に退去した。その後、礼金の支払義務を課す契約は消費者契約法10条により無効であると主張し、全額返還などを求めていた。【判決】礼金は広義の賃料の前払と認め、希薄ではあるが賃借権設定の対価や契約締結の謝礼という性質も有しているともしており、礼金特約の締結自体が消費者の利益を一方的に害するとはいえないとその有効性を認めた。一方、前払賃料である以上、建物を使わなかった期間に応じて返還すべきとし、中途解約時に返さないのは消費者契約法に違反するとした。その上で2か月分の実質賃料などを差し引き、差額の9万円を返還すべきと判断したものである。 ◆液状化の起きやすい地盤の特徴 (23.7.1)1.粒径が均一・・・土の粒が均一で小さいと摩擦も少なく液状化が起きやすい。砂などは典型。30%以上単一の粒径だと危険。2.地下水位が高い・・地下水位が高いと水は地上方向に押し出される。3.N値が小さい・・・要は地盤が柔らかいこと。N値とは63.5㎏の重りを75㎝の高さから落として30㎝食い込むには、何回落とせばよいかの数値。N値が1だと1回落とすだけで30㎝食い込む。N値が5以下は軟弱地盤。20以上が強固地盤。浦安の液状化した地盤は1~2と極めて軟弱。 ◆築30年以上か否かが選択基準新耐震構造の建物は、1981年6月以降に建てられたもの。今年はちょうど30年を迎えるので判断しやすい。築30年未満までは、新耐震。新耐震と旧耐震の耐震能力は倍違う。それだけで中古価格は大きく異なるはずだが、築29年と築31年であまり価格差は付いていない。もう少し価格差が付いていいと思うが・・・。 ◆400万世帯総務省の労働力調査で、フルタイムの共稼ぎ世帯の数。女子の高学歴化、若年層の低賃金化、少子化等で共稼ぎが増えている。夫婦合算すると1,000万を超えており、世帯年収としては高い。こうした層は専業主婦層と異なるニーズを持つ。家事を助けるニーズ、育児を助けるニーズ、2世帯ニーズ、交通至便ニーズ、駅近ニーズ等住宅に求める優先順位も異なるものがある。400万世帯に応えられる住宅開発が求められている。◆鉄筋コンクリート造は津波に強かった東海大、山本教授の調査結果。RCは浸水しても倒壊はしていない。木造はほぼ全壊。今後危険性の高いところはRCにして最悪上階に逃げられる構造にすべき。低層部をピロティ構造でRCや鉄骨にすればより津波に強い。今後構造に規制が必要ではないか。しかし18mの津波に対しては、女川町でRCも横倒しとなった。