TRA不動産ニュースコラム 2013年1月

※2013年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。

◆築地市場移転1年延期 新市場予定地の土壌地策に時間 (H25.1.24)
東京都は築地市場を江東区豊洲に移転する時期を1年延期する方針を固めた。2014年度中の移転を目指していたが、新市場予定地の土壌汚染対策が長引き、新たな施設を計画通りに建設するのは困難と判断。新市場予定地では08年に国の環境基準の4万3千倍のベンゼンを検出した。都は650億円を投じて対策工事を進めているが、処理する土の量が約5割増えたり、地中のコンクリート塊を取り除くのに手間がかかっている。◆東京スカイツリー開業半年 集客の明暗分かれる 東京スカイツリータウンが開業して半年、来場者は当初想定を上回っており、東武鉄道は開業1年の来場者数を4400万人と当初の3200万人から上方修正した。スカイツリー展望台の入場者も1年で640万人と従来想定(540万人)の1.2倍に上積みした。一方で、近隣の商店街は観光客が立ち寄らないほか、タウン内の生鮮食料品店等が夕方になると値引き販売を始める影響もあり、地元住民の来店頻度まで落ちる影響を受けている。またタウン内のオフィスビルは、入居成約率が12年9月末時点で約3割程度にとどまっている。◆移動式住居「トレーラーハウス」 公道走行可能に 住居や店舗に活用できる大型のトレーラーハウスが公道を走行できるようになった。国土交通省が道路運送車両法の告示を改正。夜間の低速移動や、誘導車の配置といった安全策を条件に、目的地までの一時的な移動を可能にした。これまで、東日本大震災に関連して、津波で壊れた建物の代わりに使うなどの場合などに限り公道走行を許可していた。実際の走行に際しては、地方運輸局や自治体に申請し、許可を得る必要がある。◆平成24年の中古住宅流通市場に関する取組と今後への期待 中古住宅流通・リフォーム市場の環境整備を進め市場規模の拡大を通じた経済活性化に資するための施策として、「中古住宅・リフォームトータルプラン」が、昨年3月に策定された。新築中心の住宅市場から、リフォームによる住宅ストックの品質・性能を高め、中古住宅流通による循環利用されるストック型の住宅市場への転換を図り、平成32年までに市場規模を倍増(20兆円)しようとするものである。次に、6月に「不動産流通市場活性化フォーラム提言」が取りまとめられた。不動産の取引に当たって消費者の求める情報が適時適確に提供されていない、あるいは、不動産事業者等が消費者のニーズに十分応えられていない面があるのではないか等の課題を中心に議論が展開された。提言の内容は、不動産流通システム改革のために、消費者に必要な情報の整備・提供、不動産価格の透明性の向上、先進的なビジネスモデルの育成・支援、宅建業者・従業者の資質向上、既存ストックの流動化の促進などとなっている。さらに、7月に、日本再生戦略が閣議決定され、重点施策の一つとして「良質な住宅ストックの供給と不動産流通システムの改善」が位置付けられた。こうした行政の取組に呼応して、全国で12の「中古不動産流通市場整備・活性化事業」協議会が発足し、不動産仲介業、リフォーム工事業等の異業種の連携を軸に多様な事業がスタートした。この中では、地域の特色を幅広く打ち出しつつ、中古住宅流通に関する各種サービスのワンストップ化、既存住宅インスペクション(建物検査)に関する人材育成に向けた取組などが積極的に進められている。こうした連携事業の展開は、今後ますます本格化していき、本年は、中古住宅流通市場の整備を通じて、不動産関係業界にとって飛躍の年となることが期待される。◆都民が旅行者に勧める都内の観光エリア 浅草がトップ (H25.1.10)東京都の調査によると、都民が旅行者に勧める都内の観光エリアのトップは浅草となった。次いで2位は伊豆諸島・小笠原諸島、3位は銀座、以下お台場、渋谷・原宿・表参道、墨田・両国などとなっている。調査は都民500人にインターネットで実施。2位に入った伊豆諸島・小笠原諸島は、2011年に小笠原諸島が世界遺産に登録されたためとみられる。◆旧長銀ビル建て替え 日本政策投資銀行など事業費800億円日本政策投資銀行など3社は、東京都千代田区にある旧日本長期信用銀行本店ビルを、米モルガン・スタンレー系の不動産ファンドから約500億円で取得する。総事業費800億円規模で同ビルを建て替え17年春を目途に賃貸用オフィスビルにする計画。1993年に完成した旧長銀ビルは、98年に長銀が破たんした後は事業を引き継いだ新生銀行の本店が入居。その後08年に米モルガン・スタンレー系の不動産ファンドが1180億円で取得したが、直後のリーマン・ショックで不動産市況が悪化し融資の償還に行き詰まった。新生銀行も10年に退去し、都心の一等地にありながらほぼ空室という状況が続いていた。◆都内主要42市区の住み心地 武蔵野市がトップ立教大学などが、東京都内の主要42市区に居住する人を対象に住み心地を調査したところ、武蔵野市が満足度第1位となった。都心部に出やすい交通利便性や商業施設の充実、井の頭公園などの自然が豊かな点が評価された。以下、2位の府中市は図書館や公園の充実を、3位の杉並区は商店街の充実を、4位の中央区は犯罪が少なく夜道が安全な点がそれぞれ評価された。一方、「また同じ市区に住み続けたいか」の調査では、1位は武蔵野市となり、以下2位は港区、3位中央区、4位文京区、5位千代田区の順となっている。◆豊島区 2月に漫画・アニメの祭典を開催豊島区は2月に漫画やアニメで街おこしをする自治体を集めた「東京マンガ・アニメフェスタinとしま」を開催する。参加自治体がそれぞれの活動内容を紹介するほか、 一般の漫画ファン向けに関連グッズを販売する。豊島区は手塚治虫らが青春時代を過ごしたアパート「トキワ荘」があったほか、池袋に女性向けのアニメグッズを扱う店舗が並ぶストリート「乙女ロード」もあることから、漫画による街おこしに力を入れている。◆ゆうちょ銀行 段階的に住宅ローン参入へ政府の郵政民営化委員会は、ゆうちょ銀行が申請していた融資業務の参入を条件付きで容認した。住宅ローンをゆうちょ銀行の直営82店で始め、5年後以降に全直営店に解禁する内容。一方で、金融庁は収益性やリスク管理体制を見極めるとして認可に慎重姿勢となっているほか12月の政権交代もあり、ゆうちょ銀行が目指す4月の業務開始は不透明となっている。住宅ローンの上限は、現在提携しているスルガ銀行の基準に沿って2億円とする見込み。◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介⑰【相談者】賃貸マンションの借主【内容】平成8年から16年間借りていた賃貸マンションを退去した。敷金は賃料3か月分の36万円。管理業者から壁・天井クロス、フローリング、クッションフロアーの張替え、一部設備の取替え等約80万円の原状回復費用を請求された。確かに一部に擦傷や汚れている部分はあるが、16年間住んでいれば、その程度の傷や汚れは当たり前ではないか。原状回復ガイドラインに基づいて自分の負担を計算すると、洗面化粧台の修理費用2万円、特約にある畳・襖の張替え費用3万円の計5万円だと思う。クロス等の原状回復義務があるとしても1円負担すればいい筈だ。その旨を管理会社に伝えたところ、「国土交通省のガイドラインは平成10年に出されたもので平成8年にはまだ出ていない。平成8年に契約した賃貸借契約には適用されない」と主張する。平成8年の賃貸借契約の場合、ガイドラインは適用されないのか。【考え方】原状回復ガイドラインは、トラブルが急増し大きな問題となっていた賃貸住宅の退去時における原状回復について、契約や費用負担等のルールのあり方を明確にして賃貸住宅契約の適正化を図ることを目的に、平成10年3月に当時の建設省(現国土交通省)が「賃貸住宅リフォームの促進方策検討調査委員会」において取りまとめたものである。平成16年には、その後の判例を追加するなどの所要の改定が行われ、更に平成23年の再改定により経過年数の考え方が大きく変更され、クロス等は6年経過すると残存価値1円の考え方が示された。原状回復ガイドラインは、最近の判例や取引等の実務を考慮の上、原状回復の費用負担のあり方等についてトラブルの未然防止の観点から、現時点において妥当と考えられる一般的な基準としてまとめられている。法律ではないため契約時期によって適用が左右されることはない。原状回復ガイドラインは、契約時期に関係なくすべての居住用建物の賃貸借契約で活用されることが期待されている。したがって、「平成8年の賃貸借契約には適用されない。」ということはない。最新のガイドラインの考え方を基準にして原状回復費用の負担分を計算して交渉することができる。

≪ 2012年12月コラム一覧へ2013年2月 ≫

CONTACT FOME

ご不明な点などございましたら下記よりお問い合わせください。