※2009年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。
◆バブル崩壊後の有力な買い主はどこか (21.5.27)年金:長期的観点だけに不動産とは相性がいいはず。生保:元々不動産投資は生保がリードしていた。株で懲りた分不動産へ期待したい大手不動産会社:三井、三菱等財閥系は資金が豊富。絶好の買い場と写っているはず。商社・エネルギー系不動産会社:資金力が豊富リート・ファンド:買わなければ成長できない宿命がある。富裕層、個人:安くなれば必ず出てくる。リストラ会社・公的セクター:リストラやCREの関係で資産の組み替えが起きる。新興国やアジア等の国や富裕層:海外分散投資の場合、日本の不動産は適している。 ◆変動型住宅ローン利用者が大半、金利上昇時には大丈夫かこれだけ低金利時代が続くと、将来もこのまま続くと甘く考えてはいないだろうか。現状のローン利用者の大半は変動型を利用している。さらに総務省の全国消費実態調査でも年収に占めるローン返済割合は年々上昇している(購入層の低所得化)。こういう傾向の時にインフレ等で金利が上昇した場合、サブプライムローン現象が起きるのではないかと懸念されている。変動型と固定型では、銀行はどちらにリスクがあるかというと固定型である。従って銀行の本音は変動を売りたい。逆に利用者側のリスクが少ないのは固定型である。金融商品取引法の原則の中で適合性の原則が要請されている。要は理解できる人に理解できる商品を販売しなさいということだが、家が欲しいと夢中になっている無知な購入者に将来の経済変動と金利動向の可能性とリスクを十分説明したと主張できる金融機関は少ないのではないか。変額保険のように訴訟問題が続出しないことを祈りたい。 ◆北京のマンションは年収の23倍北京社会科学院の統計。この異常倍率はなぜだろう。つまり買う人がいるということだろう。当分は住宅を求める人が後を絶たない。日本のデベロッパーも中国で商売した方がいいのではないか。日本は700万戸もの空き家がある。日本では、ファンドバブルのピーク時に都内で年収倍率は10倍を越えていたが、北京なら10倍だったら猛烈に売れるだろう。 ◆上場企業の倒産は戦後最悪の45 件(うち、不動産関連が半数以上)帝国データバンクの調査によると、平成20 年度の上場企業の倒産は45 件と件数ベースでは戦後最悪となった。9 月以降、企業への資金が細り民事再生法の適用申請などが急増し、戦後最多だった平成14年度の22件を大幅に更新した。このうち、23件が不動産関連で、資金調達環境の悪化に加え、不動産市況の低迷で物件の売却も進まなくなり、資金繰りが詰まる例が相次いだ。アーバンコーポレイションやモリモトなど、直近の決算では最終損益が黒字だった企業の倒産も21件に及んだ。国交省は、富士ハウス株式会社と株式会社アーバンエステートが破産申請等を行ったことに関して、一般消費者からの相談窓口を関係団体の(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターと、(社)日本木造住宅産業協会に設置した。 ◆正常化の議論 (21.5.15)佐々木元東大学長が新聞で述べていた。世界金融危機後の今。世界をあげて正常化を目指しているが、なにが正常化なのかが曖昧になっていると。金融危機前に戻ることならばそれは間違いと。無理な消費行動を前提とした世界経済ならばむしろ今のほうが正常化しつつあると。世界は際限なき財政出動に走っているがどんな姿の正常化を目指しているのか・・・と警鐘を鳴らしている。新しく目指すものをつくるという絶好のチャンスととらえる必要があると。確かに新築マンションの場合でもファンドバブル絶好調の時は都内のマンションは年収の10倍を超えてきていた。今は6倍から7倍に戻りつつある。これが正常な姿であろう。いや国際標準からすればもっと年収倍率は低いのが正常かも知れない。 ◆上海のリートが今年には初の登場か中国本土でのリートはまだ存在しない。500億円規模で秋ぐらいには設定の見込み。長期的には元は上昇するし、中国の不動産も上昇することを考えると投資するのは面白いかもしれない。今後魅力あるものにするためにどの様な法整備がなされるか注目していきたい。 ◆90年バブルで銀行が学んだこと前回は傷を負った業者に対して追い貸し、深追いの事例が多くさらに傷を深くした。今回進歩した点は①収益還元法の評価が進んだ。・・下落しても限度がある②LTVの比率を重視している・・借りすぎ比率をチェックしている。担保掛け目を厳しく見ている③コベナンツ・・信用不安や危機時における契約解除や変更条項を入れ早期に対策を立てられる体制を構築④監査法人の責任が増大して厳しいチェックが浸透⑤時価会計が進行、評価損の早期実現体制の確立⑥金融庁が早い段階からチェックを厳しくした。⑦自己査定、格付け等の内部審査体制が進んでいたので抑止力となった。⑧誰もが土地神話の崩壊を経験していたので極端には走らなかった。反省点・・・ファンド等の新しい借り手のリスク防止体制が弱かった。外資の動向を甘く見た。証券化に対する知識、経験が乏しい。グローバルな動きのチェックが甘い。証券化商品を甘く見た。格付けを信用しすぎた。欧米の投資銀行のうまい話のチェックが甘い。不動産価格高騰に対する需要側の分析の甘さ。*結局GDPの伸び率と整合性の取れない一部の財の高騰はやがて崩壊する。 ◆高層タワー型マンションでは、大規模修繕費用が高額になることに注意!! 超高層マンションでは、大規模修繕費用が高額になることを注意する必要がある。例えば築15年の場合、① 高層階でのゴンドラ作業は風が吹くと中止となり、②工事期間は10ケ月と長引き、結果的に3億円の費用がかかったという。このうち、修繕費の3割は足場の設置費が占めたという。一般的なマンションの場合、1㎡200~300円が将来の工事費用だと言われているが、タワー型マンションの修繕積立金は1 ㎡500 円程度を必要とする。しかし、その水準を最初から確保しているマンションは少なく、入居後に管理組合が値上げするのが一般的である。購入時はマンションを売りやすくするため、修繕積立金が低く設定されているケースもある。タワー型マンションの大規模修繕工事は実施例も少なく、データやノウハウもまだ乏しいので工事費用の算出は難しいが、困るのは入居者。購入時におけるきちんとした説明が求められる。