※2009年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。
◆家賃の上昇、下落の鈍さ、「粘着性」について (21.10.28) 家賃の変動は住宅価格の変動に比べ動きが少ない。この粘着性の理由は何か。これはズバリ借地借家法のせいである。日本の家賃は国際的には米国の3倍粘着性があると言われている。従って資産価格が動いていても家賃の動きが鈍い為、消費者物価指数に反映されるのが遅い。消費者物価指数には資産価格が入っていないし、家賃は入っているが動きが鈍いので資産価格のバブルに気づくのが遅れてしまう。今求められているのは、正しい資産価格の取引情報の公開であろう。欧米のように登記簿に取引価格を掲載するのも1つの方法だろう。 ◆農地行政の中でも農業委員会の運営は問題神門明治学院教授。日本の稲作農家は200万戸もあるが、稲作を主な収益源にしているのはたった8万戸。あとは農地を転用等で土地所得等を上げている。さらに農家の息子で農地を相続したものの、都会暮らしで耕作意欲を失った土地持ちの非農家が120万戸もある。農地の不適切利用が後を絶たない。それを監視する農業員会は法を骨抜きにする運用をしている。多くの農地所有者は転用機会に備える為、農地を貸し出さず耕作放棄を選択している。農水省の本音は地権者のなすがままに放任しておくことで、自発的にコメ作りをやめることを期待しているとみる。そうすれば米の買い支え資金を抑えられ、公共事業に回す予算は確保できる。今や農業予算の4割は公共事業なのである。 ◆これからはストックと中古の時代日本の総資産は8428兆円。負債を引くとネット(国富)は2795兆円(19年度)そのうち土地は1254兆円(44%)。この土地価格は世界で最大であろう。このストックを動かせば活性化は間違いない。旧耐震の大型オフィスビルも東京区部は3割も存在する。新しい動きもある。ビルのエネルギー管理や省エネ対策、アスベスト対策、時価会計、人口減少での経済基盤の構造的変化、企業収益の低下、グローバル競争マーケットが大きく変化させた。中古の見直しとストックの見直しが今後加速度的に進む。生き残りにはこれらに取り組むことが不可欠である。商品販売でも中古雑貨の「生活創庫」はショッピングセンターと同じ大型店を開店する(12月)。野菜まで品ぞろえする。デパートが不振の中、ストックに目をつけた中 販売は盛況である。デパートも見習うべきではないか。 ◆日本の街にはもっと監視カメラが必要英国では日本の3倍以上の監視カメラが普及しているとか。最近の高級住宅地やマンションでは数多く使われている。日本が安全な国であるのは、もはや神話だ。検挙率は20%くらいにまで落ちている。日本人はプライバシーを変な意味で主張し過ぎる。 いやマスコミだけが騒いでいるのかもしれない。住基ネットや国民背番号への拒否反応等の失うものよりも得られるものの方が多いはず。こうすればよりスムーズに実現が図れるという対案を持って議論できない国民性がある。 ◆日本も1000名の従業員を抱える弁護士事務所が出現 (H21.10.16)それが西村あさひ法律事務所。弁護士事務所と言えば、街の診療所のように、先生と事務員の数名で構成するイメージだった。同社は弁護士、440人とスタッフが550人を抱える日本最大の弁護士事務所。まずどんな専門性の高い案件でもこなすだろう。医者や弁護士は長い付き合いとなるがクライアントより先に先生の方が死んでしまうことも多い。これだけ大きい組織だと法人として付き合えるので継続性では問題ない。弁護士も医者と同じように専門外では頼りない。弁護士の世界も大学病院化している。エンドユーザーの方も上手な使い分けが必要な時代である。 ◆アスベストの建材を無害化従来コストの10分の1に。(トン20万→2万へ)画期的な技術を開発。クボタとパナソニック電工が。(クボタ松下電工外装)ここまでコストを圧縮すると最終処理場に埋め立てる費用と同等となる。アスベスト含有建材は処理費が高かったのが難点であった。マイクロ波でアスベストの繊維を無害な粒子に変える技術。 ◆不動産はここから動く、ここだけは外すな上がる時も下がる時も順番がある。まず都心高級地→中古マンション→新築マンション→オフィス賃料。これを意識して価格ウォッチングが必要。賃貸マンション家賃は動きが鈍い。 ◆家賃保証会社の「追い出し行為」に新しい自主ルール昨年来、一部の家賃保証会社などによる滞納者の部屋の鍵交換や、家財を運び出す強引な追い出し行為が社会問題化している。そのため国交省等は日管協に対し、保証契約や保証業務の適正な実施を要請。これを受け、日管協賃貸保証協議会は、「業務適正化に係る自主ルール」を大幅に改定。新しい自主ルールでは、求償権の行使に当たって、夜間の督促や勤務先等への訪問、無断で部屋に立ち入るなどを禁止事項として規定。一方で、家賃滞納は深刻化し、滞納処理に手間・時間・費用も掛かり、悪質な滞納者を退去させる法制度が存在しないなどの問題もある。悪質な常習滞納者の情報を共有化しようとする動きもあるが、リストラ等を原因とする滞納者との識別は難しい。今後の行政の適切な関与が望まれる。 ◆住宅瑕疵担保履行法いよいよ施行!新築住宅の売主は平成21 年10 月1 日以降、新築住宅を買主に引き渡す際、保険に加入するか、又は法務局に供託金を積み立てることが義務付けられる。資本力のある大企業は供託金を、中小企業は保険をそれぞれ選択することになりそうだ。ただし、保険加入の保険料は掛捨てだが、供託金は保証期間の10年を過ぎれば戻り、さらに現金の代わりに国債を積み立てれば、利息分を収入にすることも可能。資金不足から保険を選択せざるを得ない中小企業は、供託金を選ぶことができる大企業に比べ、より多くの負担を強いられることになりかねない。