TRA不動産ニュースコラム 2011年2月

※2011年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。

◆相続税の課税強化は大いなる不動産アドバイスのチャンスととらえよ◆ (23.2.25)
平成23年4月1日以降の相続は税制改正で下記のとおりとなった。基礎控除(5,000万→3,000万)法定相続人1人(1,000万→600万)この改正の影響は大きいのではないか。子供2人と妻の場合で従来は8,000万の控除が、今年は4,800万と大幅に低下した。相続額が3,000~6,000万クラスが相当存在するはず。従来はそんなにないからとたかをくくっていた層も、今一度相続税を計算して対応する必要がある。都内で50坪以上を持っていたら時価は坪200万でも、1億になってしまう。土地の相続税評価額は時価より低い所が多いが、これを機会にアドバイスを行い、土地所有について見直しを迫るチャンスとすべき。遊休不動産や不稼働不動産を所有ならなおさら今回の改正は影響が大きい。 ◆高速道路の壁や斜面を有効利用・太陽光発電に◆ 自然エネルギーで発電した電気の買取り制度に対応する為、広大な敷地を必要とされている点に高速道路会社が着目。すでに米国では道路斜面に太陽光パネルで発電している。今後実用化に向け検討を急いでいる。不動産有効活用の先例となることを願う。 ◆住宅ローン、フラット35の威力◆ 08年の各四半期は1万件程度の申請件数だったが、09年度に入り右肩上がりの伸び方である。1万強→2万弱→3万弱→4万弱→5万強(10年度第2)。特に有利なのは35Sといわれる優良住宅取得支援制度。最大1%の金利優遇(10年間)、長期優良住宅は11年目からも10年間0.3%の優遇が可能。フラット35のうち「S」は90%近くを占める人気。ここまで支援しなければ住宅が売れないとしたら逆に怖いものを感じる。米国版サブプライムローン化しないことを願う。 ◆もし日本がハイパーインフレに襲われたら◆国債の増発等限界に近づいている。今はデフレ下だが、市場の大混乱から一瞬でインフレに変わる可能性は大いにあるのではないか。インフレ防衛策としては、株、不動産、商品がよく言われるが、株や不動産、商品もいずれも金融化された現在では、同様の動きの可能性がある。インフレはお金の価値の低下であるから、金融化された資産は低下する。防衛策としては、円を他の通貨に換えておくことかもしれない。通貨も流動性が高い方がいい。経済規模の小さい通貨は売りたい時に売れないかもしれない。ハイパーインフレの後は、円が200~300円以上となれば日本は復活する可能性が高い。13年前の韓国の経済破綻を思い出そう。96年1ドル700ウォンが97年900ウォン、98年2,000ウォンと3倍に安くなった。IMF管理下での改革は一気に進み、競争力が増し今日の繁栄がある。借金はお金の下落でインフレは有利なようだが、金利が猛烈に上昇する。韓国では経済破綻前の住宅ローン金利は13%だったが、いきなり2倍の27%に上昇した。不動産も家賃も半値以下に下落した。韓国のハイパーインフレで最も打撃を受けたのは借金して株や不動産を買った人で、ダブルで被害を受けた。賢いのは流動性ある外貨預金をしていて、ハイパーインフレで株や不動産が暴落した時購入することかもしれない。 ◆仲介会社への不満は手数料◆ (23.2.15)リクルート総研が住宅購入者へのアンケートを集計。1. 物件探しは自分でインターネット利用が定着2. 仲介会社へは案内、確かめに利用。3. 約40%が手数料は高いと不満を持つ。妥当と思うは57%。4. 手数料妥当の根拠の中で最も多いのは、インスペクションをしてくれたことと、対話の中で気づいていないニーズを引き出してくれたことが高い。教訓・・仲介の業務は①物件探し(客付け)、②案内、物件説明、専門的アドバイス 、③安全に引渡し、決済に分けるとアンケート結果からは、インスペクトの必要性と相手に応じた最適なアドバイスや安心感を与えられることが重要である。不動産の仲介は高額な取引であり消費者は不安が付きまとう。その不安を上手に取引の各段階で取り除くことで、顧客満足度は高くなる。仲介マンは「顧客とともに夢を語り顧客に寄り添い、顧客の背中をそっと押して上げ自信を持たせ不安を解消し、良きコミュニケーションの中で取引をまとめて行くことではないだろうか。こう考えると不動産の仲介の仕事は、何と誇り高く崇高な仕事ではないか。仲介マンはこのような意識で、仲介現場で頑張って欲しい。不安を取り除く為には、深い専門知識も必要。良好な人格形成も必要。高い人間力を持つものだけが、顧客満足度を得られ、手数料を喜んで払ってくれその任を担える。顧客満足度の高かった客からは、必ずリピートや紹介が得られる。そうした方がトータルで仲介の成績も上昇する。他の業界のセールスマンと異なり、人間力の勝負の結果が顕著に出る世界であると言える。 ◆使用借権は対抗力なし、弱い権利◆ 土地等を借りている借主でも、賃貸借と使用貸借では天と地ほどの差がある。使用貸借は目的物を無償で使用収益できる権利だが、必要経費等は借主が負担する場合も多い。親族間等で多い契約。期間の定めがなければ、貸主は何時でも返還請求できる。民法では使用貸借は借主が死亡すれば、その効力を失うので相続はできない。鑑定評価上も使用借権を価値はゼロと評価することが多い。但し公共事業の用地買収で使用借権に対しての補償割合は、借地権の3分の1を採用している。この比率を通常の使用借権の評価に適用するには無理がある。あくまでゼロであろう。まげて使用貸借の価値を見出そうとするなら固定資産税を支払っていない場合、借り得部分と考えたらこれが権利価格と言えるかも知れない。 ◆加齢対応リフォームニーズは高い◆ 65歳以上の高齢世帯の持ち家率は85%と言われている。しかしその持ち家は子育て時代対応が中心。今や夫婦2人暮らしには適さない。戸建ての2階は物置き状態。想定ニーズとしては・・・①1階の充実・・・2階の減築、1階の増築、平屋建て。階段の上り下りはおっくう②ホームエレベーターで2階の充実・・・2階を1ルーム化③収納スペースを1か所に、大型に、造りつけに寝室とトイレと洗面所を一体化⑤玄関と道路を一体化。バリアフリーや外から直接入りやすく風呂を広く。⑥介護対応スイッチ類は大型に。引き戸を多く。丸洗いできる部屋も⑦理想は自宅で介護しやすいリフォームを⑧自宅に1ルームマンションのような設備をもった部屋も欲しい。子供や親類が頻繁に来てくれる為には、快適なホテル感覚の部屋があれば喜ばれる⑨高齢者のニーズに合った良質なリフォームを施せば、流通市場でもニーズが高いのではないか。高齢化対応の良質住宅は中古の世界では皆無に近い。需要から考えたら、供給不足は高嶺になる。

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