※2012年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。
◆不動産特定共同事業法改正による不動産市場の活性化<国土交通省> (H24.3.28)
不動産特定共同事業法の改正が予定されている。東日本大震災の発生で建築物耐震化の重要性が再認識されるなど、我が国に存在する約2,200兆円の
不動産を再生し、都市機能の更新を図り、経済活性化に役立てることが喫緊の課題となっている。
不動産再生の事業手法としては不動産特定共同事業法があるが、現行法は事業者が自らの信用力で資金調達する仕組みとなっているため、
事業者の倒産を恐れるプロの投資家からの資金調達が難しい、との批判があった。
そこで、倒産隔離型の不動産特定共同事業を可能とするため、許可を得た事業者に業務を全部委託するなど、一定の要件を満たす特別目的会社が
届出により事業を実施できるようにしようとするものである。
この改正により、立地条件はいいが老朽化が進み、十分に活用されていない中小ビルなどの不動産の再生が進むと期待される。
さらに、今回のスキームでこうした不動産の再生がなされれば、Jリートによって買われ、Jリート市場の拡大も見込まれると思われる。
国土交通省では、この改正により、今後10年間に約5兆円の新たな投資が行われ、約8兆円の生産波及効果、約44万人の雇用波及効果が見込まれると
試算している。
◆山手線品川-田町駅間に新駅構想 2014年度にも着工へ
JR東日本の品川駅~田町駅間に新駅を設置する構想が前進し、2014年度にも着工へ向けた工事に着手する。
国が昨年、この地域にある車両基地の跡地をアジア地区の本社や研究開発拠点を目指す「国際戦略総合特区」に指定。
JRや東京都、港区等はこの地区に新駅を設置する前提で再開発を検討しており、事業化が進展する見込み。
◆品川区 津波避難に備え500カ所に海抜標識を設置
品川区は、区内のうち東京湾側の約500カ所に海抜を表示した標識を設置する。
住民に普段から地域の海抜を認識してもらい、津波が発生した場合にも適切に避難できるようにする狙い。
今春より第一京浜国道から海側の道路や公共施設、電柱などに設置する。さらに地元の町会と連携して津波のハザードマップも作成する予定。
◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介④
【相談者】戸建ての建売業者
【内容】他の業者が造成し検査済みを受けた宅地を取得し、その上に建物を建築して引き渡した。
半年経過後、不等沈下が発生し居住困難になった。これは瑕疵に当たるので建売業者が責任をもって対応せよと買主から要求された。
建売業者としては、当該宅地は役所の検査済みが出ていのだから、責任は検査済みを出した役所にあるのではないか。
【機構の対応】
①建売業者として瑕疵担保責任を負うことになる可能性が高いこと
②検査済みを出した役所に対する責任追及は困難なケースが多いと思われる旨回答。
本件を検討するに当たっては、請負契約における請負業者が不等沈下で訴えられた際の裁判所の判断が参考になる(和歌山地裁平成20.6.11)。
「請負業者は、建物が不等沈下しないか、建物の基礎や基礎の支持について設計する注意義務がある。」としている。
したがって、請負業者が建築基準法に沿って建物を建て、宅地造成については別の者が造成し検査済みを受けているからと反論しても、
裁判になると通用し難いのが現実となっている。
請負業者が建物を建てるときには、建物敷地の地盤を十分調査した上で、どのような基礎を施し建物を建てるか、仮に地盤が緩いのであれば
どのような基礎を施すべきか十分検討した上で施工する必要がある。
自ら建物を分譲する場合、特に地盤が造成地や埋立地であれば、相応の地盤調査をするのは基本的な注意義務と言えよう。
ただし、本件の場合、建売業者は買主との関係において、売買契約上の瑕疵担保責任は負わざるを得ないものの、請負業者に対して請負契約上の責任を
別途追及することは検討されよう。