※2012年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。
◆路線価 「調整率」宮城で最大8割減 原発周辺は0円 (23.12.22)
国税庁は11月1日、相続税や贈与税の算定基準となる平成23年度分の路線価に、東日本大震災による被災地の地価変動を加味した「調整率」を公表した。
対象地域は青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉の各県全域と埼玉県加須市(一部)、久喜市、新潟県十日町市、津南町、長野県栄村で、
全国の面積の17.1%(約65,000平方キロメートル)にあたる。
最も低かったのは、人口に占める犠牲者の割合が高かった宮城県女川町の一部の0.2倍(8割減)。東松島市、南三陸町、山元町の一部でも0.25倍となったほか、
岩手、福島県の沿岸部でも0.3倍になる地域が相次いだ。液状化現象が起きた千葉県浦安市では、一部地域で0.6倍となった。福島第一原発周辺の警戒区域と
計画的避難区域、緊急時避難準備区域(9月30日解除)については、放射性物質などの影響で算定できないとして調整率の設定を見送り、税務申告の際には路線価の
欄に「0円」と記載できるようにした。国税庁では「土地の価値を0円と判断したわけではない」としている。
◆固定資産税改正見送りの方向 民主党税制調査会
民主党税制調査会は、2012年度税制改正では固定資産税と都市計画税の見直しを実施せず、13年度以降に先送りする方針を固めた。
市町村の基幹税目である。固定資産税を巡っては、住宅用地の評価額を本来より減額している特例措置について、総務省が縮小を求めていた。
13年度以降の課題として来年度の税制改正大綱に盛り込む。
◆不動産売買・仲介に関する実態調査<不動産適正取引推進機構情報>
【実施機関】機構
【実施時期】平成23年2月7日~3月7日
【対象】不動産関係862社(うち、約80%が営業年数10~45年、約65%が従業員5人以下)
【主な内容】
①重要事項説明のうちトラブルの多い項目:「建物の不具合」、「境界」、「土地の瑕疵」
②自殺、殺人以外で類するものとして説明した項目:「孤独死」、「火災事故死」、「病死、自然死」
③自殺、殺人等の説明内容(マンション取引の場合):「自殺等があった部屋に限り説明47%」、「他の部屋についても説明19%」、
「共用部分において自殺等があった場合も説明30%」
④暴力団組事務所・暴力団関係者等の説明:「暴力団組事務所が同一マンションにあること34%」、「暴力団組事務所が近隣にあること41%」、
「暴力団関係者が同一マンションに居住していること22%」、「暴力団関係者が近隣に居住していること20%」
⑤トラブル防止の観点から重要事項説明について工夫していること:「トラブルになりそうな項目はすべて説明」、「詳細な記載」、「調査の充実」、「添付資料の充実」
⑥重要事項説明実施の上で苦労していること:「説明範囲・説明責任の拡大傾向」、「調査が大変、行政等の情報開示が必要」、「重説事項の削除・追加等合理化の検討」
◆平成23年における不動産取引を巡る主な動きを振り返る
【賃貸借関係で注目すべき最高裁判決】
敷引特約については3月及び7月に、また高裁レベルで判断が分かれていた更新料についても7月に最高裁判決があり、敷引特約あるいは更新料条項が
賃貸借契約書に明記され、敷引金あるいは更新料の額が高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条により無効とはできないとされ、
この分野における一定の方向が示された。
【賃貸借契約の適正化に向けて行政による新たな動き】
国土交通省において8月に「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が再改訂され、原状回復に係るトラブルの未然防止を図るため、賃貸住宅標準契約書との連動を
意識とした原状回復条件様式の追加や原状回復費用精算書様式の追加等がなされた。
さらに、賃貸管理の適正化を図るため、賃貸管理業者登録制度が国土交通省告示により創設され、12月から賃貸住宅管理業者の登録がスタートすることとなった。
【投資用マンションについて悪質な勧誘行為の禁止措置】
国土交通省により宅建業法施行規則の改正がなされ10月1日から施行された。
これにより勧誘に先立って宅建業者の名称、氏名及び勧誘をする目的である旨を告げず に勧誘を行うことや、相手方が契約を締結しない旨の意思を表示したにも
拘わらず勧誘を継続すること等が禁止されることとなった。
【暴力団排除に向けた取組】
不動産業団体においても、6月に不動産流通4団体、9月に不動産協会が、不動産取引の契約書(売買・媒介・賃貸住宅)のモデル条項として、
暴力団等反社会的勢力排除条項を定め、順次導入することとなった。
◆東京直下の地震が起きた場合 23区東部ほど断水率高い見込み (23.12.15)
東京湾北部でマグニチュード7.3の地震が起きた場合、東京都の想定では水道が止まる「断水率」は都内平均で35%、23区は46%、多摩地区は11%と予想。
23区の中でも液状化の発生などが予想される東部地域ほど水道管への被害が大きくなると予測している。
このため、都は東部地域を優先して水道管の耐震化工事を進める方針。
都による想定「断水率」は以下のとおり。
墨田区…80%、江東区…79%、葛飾区…74%、江戸川区…73%、足立区…73%、荒川区…70%、中央区…69%、
武蔵野市…37%、三鷹市…21%、調布市…19%
◆都内のゲリラ豪雨 23区西部で起きやすい 小高い地形が原因
筑波大学と東京都環境科学研究所の研究チームは、東京都で過去15年に発生した「ゲリラ豪雨」を分析し、中野区や練馬区など23区西部で起きやすいことを突き止めた。 東からやってくる水蒸気を含んだ海風が標高50m前後の小高い地形で押上げられて上昇し、局地的に激しい雨が突然降ると考えられる。
同地区のゲリラ豪雨の総雨量は、江東区などの沿岸部の2~4倍に達している。
◆これからの季節 ヒートショックに高齢者は警戒を
これからの寒い季節、急激な温度変化に伴って起きる体調不良「ヒートショック」に要注意だ。入浴時に血圧が乱高下し、意識障害や心筋梗塞を引き起こす。
入浴中の急死者は年間1万人を超えるとも言われている。冬場の暖房が効いた部屋を出て、寒い脱衣所で服を脱ぐと体温が一気に下がる。体温を調節するために
血管が収縮し、血圧や脈拍が上がる。寒い脱衣所や浴室から急に熱い湯に入ると、今度は血管が拡張し血圧が下がる。高血圧の人は体の調整機能が過剰に働き、
血圧の下降幅が大きくなる。
脳の血流量が減って意識障害が起こり、浴室での転倒や溺れにつながる。
入浴後も寒い脱衣所に出ると再び血圧が上がり心筋梗塞などのリスクが高まる。ヒートショックの解消は、室内各室の温度差を3度以内に収めるのが理想。
暖房設備のほか浴室マットやスノコの設置、浴槽の蓋を開けておくことも有効である。
湯の温度も41度以下のぬるめとし、湯船につかる前に手足など心臓から離れた部位から順番に湯をかけて体を温める。高齢者が入浴する時には、
様子に充分注意を払い、人の目が多い公衆浴場利用も一つの手である。
◆世田谷区 子供医療費助成や保育料の区民負担上げへ
世田谷区は、子供医療費や保育料等の利用者負担を見直す方向で検討に入った。中学生までの医療費を無料化する子ども医療費助成制度の自己負担導入や、
保育料の引き上げ等を検討する。世田谷区では高額所得者が多い等から、23区内では比較的豊かな財政状況にあったが、高齢化の進展等からこの5年間で
高齢者や子ども、生活保護関連支出は1.4倍に拡大。これまでは、各区が競って子ども関連の助成を拡大してきたが、今後は財政状況が厳しくなっている他の
市区町村にも影響を与えそうだ。
◆電気料金が安いマンション
三井不動産レジデンシャルは、入居者の電気料金を約5%押さえられるというマンションを建設する。家庭向けの低圧電力に比べ1~2割安い高圧電力を
マンション管理組合が一括して購入、変電設備で家庭向けに変圧し、各世帯に届ける。
まず来年8月に完成する西東京市のマンションで採用し、今後首都圏で建設する60戸以上のファミリー向けマンションに原則導入する方針。
太陽光発電や蓄電池も組み合わせ、一般世帯の年間電気料金の約5%に相当する約5000円削減できる見込み。
◆液状化対策費 宅地の個人負担を最大半減
国土交通省は、年内にも個人が宅地の液状化対策をとる場合の負担を最大で半減する新たな制度を導入する。
道路や下水道などの公共施設の地盤強化の際に一体的に宅地の地盤も強化し、個人の費用負担を通常より大幅に軽減する。公共施設の地盤強化事業費は
全額国が負担し、自治体や個人の取り組みを後押しする。
新制度の対象となるのは、市町村が手がける3000平米以上の液状化対策事業。
同時に宅地の液状化対策を一体的に行うことで、個人負担も大幅に減らすことができる。
◆サービス付き高齢者向け住宅の登録制度始まる<国土交通省情報>
高齢者住まい法が改正され、サービス付き高齢者向け住宅の登録制度が10月20日から始まった。
背景には、
①高齢者単身・夫婦世帯の急激な増加、
②要介護度の低い高齢者も特養申込者となっている状況、
③高齢者住宅は諸外国と比較し不足している
ことにより、介護・医療と連携して高齢者の生活を支援するサービス付きの住宅の供給を促進する必要があると判断されたことがある。
サービス付き高齢者向け住宅は、従来の高円賃、高専賃、高優賃を廃止・一本化し、都道府県知事の登録を受けるというもの。
登録要件としては、
①床面積が原則25㎡以上、
②構造・設備が一定の基準を満たすこと、
③バリアフリー構造となっていることとされている。
加えて、少なくとも安否確認・生活相談サービスを提供する必要がある。
さらに、
①長期入院を理由に事業者から一方的な解約ができないこと、
②敷金・家賃・サービス対価以外の金銭を徴収しないこと、
③前払金に関して入居者保護が図られていることが必要である。
支援措置としては、新築の場合1/10(上限100万円)の補助の他、所得税・法人税の割増償却、固定資産税の軽減、不動産取得税の減額等が受けられる。
国土交通省は、今後10年間で約60万戸の供給を目指している。
不動産業界としては、新たなビジネスチャンスとして捉えられているが、一方で、トラブル防止のためのルールづくりも急務となっている。
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