TRA不動産ニュースコラム 2012年6月

※2012年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。

◆空調費を4割減らす窓 太陽熱の遮断性を向上 (H24.6.27)
日本板硝子は、2枚のガラスを重ね合わせて冷暖房効果を高めた省エネガラス「スペーシアクール」を発売する。同社従来製品に比べて約5割多く太陽熱を遮断し、1枚ガラスの窓に比べて空調費を約4割節約できる。新製品は重ねたガラスの内側に塗る銀の層や組成を改良し、太陽光の熱を51%遮る。ただし可視光線を遮る量も増えるため、室内は少し暗くなる。販売価格は従来製品よりも約1割高の見通し。全体の厚みが最低6.2ミリにできるため、サッシを取り替えなくてもリフォームできることが強み。◆東京都暴力団排除条例施行から半年 事業者関連の概要①取引中止に関する契約条項(努力義務):取引先が暴力団関係者と分かれば、一方的に契約を解除できる特約を契約に盛り込むよう努める。②利益供与の禁止○利益供与禁止規定の違反になる例(警視庁のサイトより)・内装業者が暴力団関係者だと認識しているのに内装工事を行なう・印刷業者が暴力団員の名刺や組織で出す年賀状を印刷する・スナック経営者が、暴力団が経営していることを知りながら、その事業者からおしぼりなどのレンタルサービスを受け料金を支払う など ◆これからの不動産業を考える研究会(座長:小林重敬東京都市大学教授)報告概要標記研究会では、中小不動産業の今後の事業展開のあり方について、顧客満足度の向上を重要なキーワードとし、その上で従業員教育の充実・従業員満足度の向上、消費者への情報発信の強化、コンプライアンスの徹底により、企業としてのアイデンティティを確立していくことが必要としている。また、事業展開の方向性を三点挙げている。第一に、顧客密着の強化。より一層の顧客密着により、ニーズを把握し、的確な情報提供を行うこと、更には、媒介業務の周辺分野にも不動産業が関わっていくことが求められるとした上で、インスペクション(建物検査)、媒介業務の入口及び出口を包含し、これらに関与する税理士、司法書士、不動産鑑定士、金融機関、リフォーム業者、インスペクション(建物検査)業者など、様々な専門家とのネットワークの構築、連携・コーディネートにより、不動産取引全体をマネジメントする役割が不動産業に求められるとしている。第二に、地域密着の強化。空地・空家対策、高齢者の見守りなどのコミュニティーサービス、災害時の住宅支援などが求められるとしている。第三に、新たな市場へのアプローチ。高齢者向け賃貸住宅への住み替え支援、高齢者の資産活用や相続支援、中古住宅の売買に併せたリフォームの提案、定住外国人や留学生向け住宅、ペット対応賃貸住宅、シェアハウスなどのニッチ市場などは今後の新たな市場であるとしている。◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介⑨【相談者】個人同士の中古マンション売買の仲介業者【内容】残金決済直前になって買主から、「登記事項証明書をみると、売主の抵当権が抹消されていないではないか。契約書の約定では、『売主は、抵当権その他買主の完全な所有権の行使を阻害する一切の負担を消除する。』定めがあるがなされていない。契約違反だ。」との申出があった。これに対し、相談者は「契約書の約定には、抵当権等を所有権移転までに消除する旨定めがあることと、抵当権の抹消は、買主が残金決済の際に売主に支払う残代金の一部で抹消するので心配ありません。」と答えた。しかし、買主は「そんなことは聞いていない。契約は同時履行が原則だ。買主のほうが先に残代金を支払い、それでもって売主の抵当権を抹消するのはおかしい。」と主張し理解が得られない。【機構の回答】仲介業者として事前の説明不足を詫びた上で、抵当権の残金時同時抹消について理解を得られるよう丁寧に説明することが必要である。【考え方】通常の契約書では、本件のように、「売主は、所有権移転までに抵当権その他買主の完全な所有権を阻害する一切の負担を除去抹消する。」旨定められており、また、本件類似の相談も時々機構に寄せられる。少なくとも、抵当権の抹消を残金決済時に行うことが予定されている場合は、契約前に買主の理解を得た上で特約に書き込むことが必要であろう。 ◆地価底入れ強まる 全国22地区で上昇 (H24.6.13)国土交通省が発表した4月1日時点の地価動向調査報告によると、全国主要150地区のうち22地区の地価が3ヶ月前に比べて上昇した。前回調査(1月1日時点)では上昇は16地区だった。「上昇」「横ばい」の地区は合計で全体の3分の2を超え、地価が下げ止まる地区が増えている。このうち東京圏は対象65地区のうち上昇は7地区、横ばいは39地区。地価が上昇しているのは再開発などが進むエリアで、渋谷、銀座中央、とうきょうスカイツリー(旧業平橋)駅周辺、豊洲、横浜市都筑区センター北など。下落から横ばいに転じたのは八重洲、日本橋、中目黒、三軒茶屋、さいたま新都心、所沢駅西口など。◆足立区 区内道路の愛称募集 利用が多い30路線足立区は、区内の道路30路線の愛称を募集する。同区の発足80周年を記念したもので、道路の名前を公募するのは初めて。募集の対象となる道路は、主に区が管理する道路から区民の利用が多いものを選んでいる。区民以外でも応募ができ、7月10日まで受け付ける。同区では区政60周年の1992年にも一部路線に愛称をつけたが、その後都市計画が進み区道が増え、道路に分かりやすい名前をつけて欲しいとの声が区民から出ていた。◆浅草駅ビル外観 80年前の姿に復元 今秋には東京駅丸の内駅舎も東武伊勢崎線(愛称:東京スカイツリーライン)の始発駅である浅草駅ビルの外観が、1931年当時の姿に戻った。約80年前はネオ・ルネサンス様式のシックでモダンな姿だったが、74年の改修工事によりアルミ材の外壁で覆われていた。時計塔も開業時のデザインを参考にリニューアルした。JR東京駅丸の内駅舎(辰野金吾設計)も、現在1914年の創建時に復元する工事が最終段階を迎えており、今秋には工事が完了する予定。◆ヤマダ電機 住設大手を買収 省エネ住宅強化家電量販最大手のヤマダ電機は、住設機器大手のハウステックホールディングスを買収する。ヤマダは昨秋、住宅メーカーのエス・バイ・エルを買収しているが、さらに住設メーカーを傘下に入れ次世代省エネ住宅「スマートハウス」事業を加速させる。家電量販市場が縮小する中、ヤマダはスマートハウス関連事業を次の成長事業と位置付け、2015年3月期に同事業で3140億円を売り上げる計画。◆中古住宅・リフォームトータルプランと宅建業者の役割<国土交通省情報>国土交通省は、中古住宅・リフォームトータルプランを公表した。これまでの新築中心から、リフォームにより住宅ストックの品質・性能を高め、中古住宅の流通により循環利用されるストック型の住宅市場への転換を図り、平成32年までに中古住宅流通・リフォーム市場の規模を倍増(20兆円)しようとするものである。欧米では、中古住宅の流通量がドイツ88%、フランス68%であるが、日本は僅か13%にすぎない。プランでは、宅建業者も重要な役割が求められ、特にワンストップサービスの提供が挙げられている。消費者が必要とするサービスをワンストップで提供できるよう、インスペクション(建物検査)、瑕疵保険等に関する知識の習得とこれらのサービスを提供する事業者との連携を促し、中古住宅流通時における宅建業者のコンサルティング機能の向上を図ることが必要とされる。併せて、中古住宅流通・リフォームの担い手としてのコンサルティング機能の向上も必要とされる。中古住宅の取引に際して、消費者と直に接する宅建業者が多様な消費者ニーズに対応できるよう、①インスペクション、リフォーム等に関する講習(研修)会の実施②宅建業者と建築士事務所・中小建設事業者等のインスペクション③リフォーム等関連事業者との連携強化を通じ、宅建業者のコンサルティング機能の向上が求められている。◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介⑧【相談者】土地の所有者【内容】自分の土地の隣接地を測量するということで、その隣接地の所有者と測量を依頼された土地家屋調査士から境界立会の依頼があった。併せて、境界確定測量図を作成するということで確定測量図に実印の承認印と印鑑証明書の提出を求められた。そこまで必要なものなのか。【考え方】 境界を確認するだけの立会であれば、実印の承認や印鑑証明書の提出を求められることはないが、境界確定測量図を作成するので印鑑証明書の提出を求められたものと思われる。境界確定測量図とは、簡単に言えば、正しい境界が記載された図面をいう。また、土地の境界をはっきりさせるための測量を境界確定測量という。通常、売買対象地と隣接するすべての土地の境界について、土地所有者の立会の下に境界確認を行い、これに基づく測量図に署名・押印(実印)し、印鑑証明書が添付されて作成された測量図を境界確定測量図という。土地の分筆登記や土地の地積更正登記を行う場合、境界確定測量で境界が確定していることが前提となる。隣接地との境界をはっきりさせておくことは、将来敷地越境に関するトラブルを回避することにもなるので、これらのことを踏まえた上で対応することが必要だ。

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