TRA不動産ニュースコラム 2012年10月

※2012年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。

◆東京駅 創建当時の姿で開業 (H24.10.30)
東京駅丸の内側の赤レンガ駅舎が、大正時代の創建当時の姿で10月1日開業した。戦災で消失した駅舎3階部分と南北2つのドームを復元。柱や彫刻のデザインも創建当時の写真・図面をもとに復活させた。また、最新の建築技術で首都直下地震に耐えうるよう免震装置を施した。同駅舎は1914年、明治時代を代表する建築家・辰野金吾が設計して開業。太平洋戦争の空襲で破壊され、47年に2階建てにして再建していた。 ◆基準地価全国平均2.7%下落 都内では底入れ感も国土交通省が発表した2012年7月1日時点の基準地価は、全国の全用途平均で前年比2.7%下落した。東京、大阪、名古屋の三大都市圏では下げ幅が1.0%に縮まったほか、地方圏でも上昇や横ばいの地点が広がった。東京では全用途平均で前年比0.7%の下落。上昇地点は前年の1から24に増加、横ばい地点も約14倍の247地点に急増し、地価の底入れ感が広がっている。住宅地では多摩地区で8地点が上昇、商業地では東京スカイツリー周辺や大学の進出が多い墨田区、台東区、足立区などで上昇が目立った。

◆豊島区 分譲マンション管理状況の届出を義務化へ
豊島区は、区内の分譲マンションの管理について8項目の義務を課し、実施状況を区に届け出ることを義務付ける条例を制定する。11月議会に条例案を提出し、来年7月の施行を目指す。制定するのは「豊島区マンション管理推進条例」。区内に約940棟ある分譲マンションの管理組合に対し、長期修繕計画の作成や適切な見直し、総会や理事会の議事録の作成と保管、設計図書、修繕記録など管理図書の適正保管など8項目を義務付ける。義務規定を満たしていないマンションには、区がマンション管理士を派遣するなどの支援策をとる予定。 ◆「社会資本整備重点計画」への期待<国土交通省情報> 社会資本整備事業を重点的、効果的かつ効率的に推進するための計画である「第3次社会資本整備重点計画(平成24~28年度、第1次計画は平成15~19年度)」が閣議決定された。現下の厳しい財政状況の中では政策資源を重点的に投入することが求められる。このため、新たな計画では、「今整備しないと将来大きな問題となる恐れのあるもの」という考え方により、選択と集中の基準を定めつつ、①大規模又は広域的な災害リスクの低減、②我が国産業・経済の基盤や国際競争力の強化、③持続可能で活力ある国土・地域づくりの実現④社会資本の適確な維持管理・更新の四つの重点目標が掲げられている。その上で施策の達成状況等を定量的に測定するための指標が設定されている。社会資本は効果的に機能することにより、宅地建物の質や評価の維持向上に大きく寄与するものであり、インフラストラクチャ(下部構造)と呼ばれることもある。国土・地域づくりが計画的に整備・管理され進められていくことは、不動産事業の展開にも大きく貢献するため、計画の着実な達成に期待したい。なお、住宅・建築物に関する指標としては、①住宅の耐震化率を平成20年度の79%から32年度までに95%へ、②多数の者が利用する建築物の耐震化率を平成20年度の80%から27年度までに90%へと、それぞれ引き上げること等が挙げられている。 ◆フラット35金利優遇0.5% 2013年度から 若年層の購入を促す (H24.10.12)国土交通省は主に若年層の住宅購入を後押しするため、2013年度から住宅金融支援機構が取り扱う長期固定金利型住宅ローン「フラット35S」の新しい金利優遇制度を設ける方針。初めて一戸建てや分譲マンションを購入する人を対象に、通常は0.3%の金利優遇幅を0.5%にする。来年度予算案の概算要求で、当初10年間はフラット35S金利を0.5%引き下げるよう求める。優遇の対象となる貸出額の上限は2千万円。 ◆都内の木造住宅密集地域対策 不燃化先行地域を選定 東京都は、災害時に火災が広がる恐れがある木造住宅密集(木密)地域の「不燃化10年プロジェクト」で、先行して対策を進める地域を選定した。都は区の提案を参考に、今年度中に不燃化を後押しする助成制度を作成する。今後「不燃化特区」に指定し、早急に対策を進める。不燃化特区の先行実施地区は、墨田区京島周辺・鐘ヶ淵周辺東、品川区東中延1・2丁目、中延2・3丁目、目黒区原町1丁目・洗足1丁目、大田区大森中、中野区弥生町3丁目周辺、豊島区東池袋4・5丁目、北区十条駅西、荒川区荒川2・4・7丁目、板橋区大谷口、葛飾区四つ木1・2丁目、江戸川区南小岩7・8丁目周辺。 ◆池袋の造幣局移転 豊島区が跡地を防災公園に整備へ 造幣局は、豊島区内にある東京支局をさいたま新都心の三菱マテリアル総合研究所跡地に移す方針を固めた。15ヘクタール超の研究所跡地のうち約2ヘクタールを取得し、来年3月末までに支局機能をすべて移転させる。豊島区は、東日本大震災を契機に地域防災力の強化へ造幣局の敷地に防災公園の整備を目指すことを決め、造幣局に移転を要請してきた。今後、区の構想実現を目指す。 ◆赤坂小学校跡地に大学を誘致 港区が公募 港区は、赤坂見附駅近くの旧区立赤坂小学校跡地に大学を公募で誘致する。学校に隣接する2つのビルの地権者と共同で、合計6640㎡の敷地を50年の定期借地権で貸し出す。赤坂地区は区内でも最も住民の高齢化率が高い地域。進出を希望する大学には、①地域防災への貢献 ②住民の生きがいづくりの支援 ③商業活性化など地域振興への協力の3分野の地域貢献を求め、その提案を審査して大学を選定する。同区は今後土地の賃借料など詳細な公募条件を公表する。 ◆マンション修繕積立基金 10年で6割上昇 民間調査会社がまとめた今年1~8月の首都圏の分譲マンションの修繕積立基金の平均額は42万7009円で、10年前の26万4253円に比べて約62%上昇した。修繕積立金は6503円で同約21%高くなっている。マンションの大規模・高層化に加え耐震設備の機能などが向上し、修繕や管理にかかるコストが上昇しているこ とが要因。分譲マンションの入居者は、入居時に修繕積立基金として一時金を払うほか、管理会社などが立てる長期修繕計画にもとづいて、毎月修繕積立金を支払う形が一般的。 ◆こどもの城閉館へ 老朽化・役割終える厚生労働省は、渋谷区内にある国立総合児童センター「こどもの城」を2015年3月末までに閉館する方針を決めた。施設の老朽化が進んでいることなどが理由。閉館後の跡地の用途は決まっておらず、今後検討する。こどもの城は1985年に児童福祉の拠点として開館。子どもや家族がスポーツ、音楽などの体験活動に取組めるほか劇場やレストランも併設する。10年の事業仕分けでは、民間の仕分け人から事業の見直しを求める意見が上がっていた。 ◆「地域防災計画」と宅建業者・取引主任者 防災については、宅建業法でも第35条第1項の重要事項説明の列挙事項に係る政省令に津波防災地域づくり法の津波災害警戒区域内か否かの関係等が加えられるなど、その説明事項が広がっている。地域防災計画は、多様な災害対策に関する事項が地域ごとに総合的にまとめられており、現在急ピッチで見直しが進められている。例えば、本年6月に公表された平成24年版防災白書によると、津波対策に関する記述においては24年4月末時点で、海と接する地方公共団体の「約2割が既に修正、約2割が間もなく修正予定、残る約6割が修正に向けて検討を進めている。」としている。このように、海と接するほぼすべての地方公共団体が東日本大震災以降、地域防災計画における津波対策の強化に取り組んでいる。地域防災計画は、国の政策の充実に応じて、また、地域独自の政策判断で前進していく。これで打ち止めということはない。宅建業者・取引主任者においては、不動産の売買や賃貸借の仲介等に当たり、適時適切に当該地域の地域防災計画を都道府県・市町村のホームページ等で確認しておくことが求められる。取引の相手方等に対する説明の際に必要に応じて紹介することや、重要事項説明書に参考として地域防災計画が掲載されている地方公共団体のホームページアドレスを記載しておくことも適切な工夫であろう。

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