TRA不動産ニュースコラム 2013年3月

※2013年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。

◆歌舞伎座が4月2日に新装開場 伝統芸能の拠点はネット企業と同居へ (H.25.3.25)
老朽化で2010年から建て替えが進められていた東京・銀座の「歌舞伎座」が4月2日に新装開場する。一体開発したオフィスビルには「ニコニコ動画」のドワンゴの本社が入居する。歌舞伎座の建物は、今回で5代目となる。背後に地上29階建ての超高層オフィスビル「歌舞伎座タワー」を併設。オフィスの併設は、当たり外れが大きく「興行は水物」といわれる業界で安定収益を確保するため。銀座には建物の高さを56mに抑える通称「銀座ルール」と呼ばれる地区計画があるが、文化の維持継承に貢献するとして特例で超高層ビル建設が認められた。◆農林水産省 耕作放棄農地の貸し借りを支援農林水産省は、農地の有効活用に向けて貸し借りがしやすい制度を改正する。都道府県が引退する農家から農地をいったん借り受け、集約して農業生産法人などに貸し出す仕組みを作る。また耕作放棄地への対策も強化する。現在は耕作放棄地になってから指導、通知、勧告、協議といった煩雑な手続きを経ないと都道府県知事が強制的に利用権を設定できないが、この手続きを簡略化し、農地が荒れる前に所有者以外が借り受ける「利用権」を設定しやすくする。規模拡大を進める意欲ある農家が使えるようにする。◆荒川区 全小中学生にタブレット端末を配布へ荒川区は2014年度に、区内の全小中学生に授業用のタブレット(多機能携帯端末)を配布する方針。教員が操作する電子黒板と連動し、紙の教科書ではわかりにくい場合に生徒の席で動画が見られたり、一人ひとりの習熟度に合わせたドリルを表示したりする授業が可能。荒川区立の小中学校生徒は約1万1千人。タブレットは予備も含め約1万2千台を導入する見通しで、端末や教材ソフトは企業からリースする。14年度の導入費用は数億円を見込む。荒川区は09年度には電子黒板を導入済み。◆中央区 小学校授業に囲碁を導入 思考力など鍛錬狙う中央区が4月から、プロ棋士が囲碁を教える時間を本格導入する。総合学習の時間を使い、区内の5~6校の高学年児童を中心に、囲碁のルールや歴史を受けたうえで対局する。囲碁は思考力や集中力が鍛えられ、礼儀作法も身に付くとアマ5段の矢田中央区長が提案した。先生役として日本棋院からプロ棋士を派遣してもらい、最大10時間程度の授業を実施する。区は2012年度に4校で試験的に囲碁の授業を実施。児童はルールを覚えるのも早く、対局にも集中して取り組んでいたため、今年度正式な事業として区予算案に予算化した。◆不動産業における事業継続計画(BCP)の策定一朝有事・危機管理に係る企業の事業継続計画(BCP)は、①取引先との緊急連絡体制の構築と必要な資材等の確保、②従業員の緊急参集体制の構築、③電気・燃料・水等の確保、④代替拠点の設置、⑤情報管理システムのバックアップなど、その事業内容に応じて多岐に及ぶ。特に、不動産業が企業の事業継続のために果たす役割は重要である。オフィスビルの管理についてみると、電気・通信等のライフライン確保、エレベーターの稼働確保等に加えて、建物の耐震強化により、そこで働く人の安全も確保しなければならない。店舗や集客施設のあるビルの管理では、居合わせた一般客の安全確保も重要である。不動産の売買・賃貸の媒介においても、物件の立地地域のハザードマップ、周辺の広域避難場所及び避難ビル等の情報提供により買主・賃借人の安全確保が図られ、ひいては企業の事業継続に繋がる。賃貸住宅の管理についても、耐震強化等により賃借人の安全が確保され職場に出勤できることが企業の事業継続に繋がる。一方で、当然ではあるが、不動産業者自身が災害等リスクに対する事業継続ができなければ、顧客ニーズへの対応もできない。内閣府の調査によれば、中堅以上の不動産業のBCP策定率(平成23年11月時点)は、策定済みと策定中の合計が38%(策定済み21%)となっている。不動産業にとって、企業の事業継続へのサポート対策が重要であることは論を俟たないが、その前提として自らが事業継続を図るためにBCPを策定することが求められる。◆都内昨年転入超過数5年ぶり増 震災などの影響薄れる (H25.3.13)総務省が発表した住民基本台帳に基づく2012年の人口移動報告によると、東京都への転入超過数は5万6497人で前年に比べ27%増えた。転入超過は16年連続だが、超過数が増えたのは5年ぶり。リーマンショックや東日本大震災などの影響が薄れた結果とみられる。都内への転入者数は2%増の40万274人。都内からの転出者数は2%減の34万3777人。23区に限ると、転入者は2年連続で増え転出者は3年連続で減少。首都圏でみると転入超過数増は東京都のみ。埼玉・神奈川両県は転入超過数減、千葉県は2年連続で転出超過となっている。◆国土交通省 建物の耐震性認定制度を新設国土交通省は2013年度にも、耐震性のある建物を認定する制度を新設する。すべての種類の建物が対象で、現在の耐震基準を満たしていれば適合マークをつけられる。耐震診断を受ける所有者には補助金を出し、より多くの建物の耐震性の有無を明確にする。現在の耐震基準(1981年制定)を満たしている建物を認定する。旧基準の時代に建てられていても、耐震診断を受けて今の基準を満たしていればOK。現状では基準を満たしていなくても、耐震改修をすれば認める。所有者が認定を申込み、費用は数千円~数万円程度を見込む。◆東急東横線・東京メトロ副都心線 相互直通運転開始東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転が3月16日に始まる。東武東上線、西武池袋線、横浜高速鉄道みなとみらい線を含め5路線の乗客が、乗り換えなしで埼玉県内と横浜市の間を行き来できるようになる。例えば川越駅~自由が丘駅の所要時間は60分になる。私立中学や大学受験地図にも変化が生じる可能性がある。副都心線沿線には豊島丘女子学園や海城、早稲田、学習院などの私立中学・高校が多いため、神奈川方面からの受験者が増えると予想される。◆渋谷公会堂 耐震補強の方針から一転建て替えへ渋谷区は区庁舎と渋谷公会堂の建て替えを検討している。いずれも老朽化しており、特に区庁舎は震度6強の地震で倒壊する危険性が高いことが、分かったため。敷地の一部に定期借地権を設定して資金源にし、区の財政支出を抑える。2015年度にも着工する。区は昨年、庁舎の耐震性を高めるため免震工事を検討した。費用は60億円程度だが地下のスペースが使えなくなるなどの問題点があった。今回の区の計画では、一部の土地に定期借地権を設定し、マンションかオフィス用地として貸し出すことを検討。建て替えに要する200億円の軽減を目指す。◆テレビの送信所移転に伴う管理物件の受信確認平成25年5月に関東地方の地デジテレビ電波は東京スカイツリーからの発射に切り替わる。一部のアパートやマンションで電波を正しく受信できない可能性があるため、管理物件の受信確認を行い、受信できない場合はスカイツリー受信相談コールセンター(相談窓口)TEL0570-015-150にご確認を。◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介⑲【相談者】賃貸アパートの借主【内容】3月末で契約が満了する。更新しないつもりだが、3月に入って解約を申し入れた場合、家賃の精算はどうなるのか。「家賃は前月末までに翌月分を支払う。」とされている。2月末に3月分を払うので、3月に入って解約を申し入れて3月末までに退去すればいいのか。契約は、「借主は、貸主に対して少なくとも30日前に解約の申入れを行うことにより、本契約を解除することができる。」、「前項の規定に関わらず、借主は、解約申入れの日から30日分の賃料を貸主に支払うことにより、解約申入れの日から起算して30日を経過する日までの間、随時に本契約を解約することができる。」との約定がある。【考え方】借地借家法26条は、「建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の1年から6月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知(中略)をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。(後略)」と定めている。本件約定は、借主の解約予告期間の特約であり、借主は期間満了の30日前までに解約を申し入れる必要がある。なお、貸主は、26条の規定に反し借主に不利な特約をすることはできないとされている(同法30条)。したがって、3月に解約を申し入れるのであれば、借主は、解約を申し入れた日の翌日から起算して(初日不参入の原則:民法140条)30日分に相当する家賃を支払って解約することになる。仮に3月10日に解約を申し入れて3月末に退去する場合、3月11日から起算して30日分(3月は31日までの21日分、4月は9日分)の賃料を支払うことになり、3月の家賃のほか、9日分の日割家賃相当分を支払う必要がある。通常は、期間満了の前に相当の期間をおいて、管理会社等が更新の有無の意思確認等を行っていると思われるが、更新しないと決めたのであれば、早めに貸主に連絡すべきである。

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