TRA不動産ニュースコラム 2013年5月

※2013年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。

◆ 都内倒産過去20年で最少 円滑化法などが効果 (H25.5.24)
東京商工リサーチのまとめによると、2012年度の東京都の企業倒産は2344件と前年度比7.9%減少し、4年連続減少した。中小企業金融円滑化法など支援策の効果で、過去20年間で最少だった。負債総額も35.5%減の8425億円余りで過去20年で初めて1兆円を下回った。足元では株高・円安で経営改善の期待が高まっているが、過去の経験則では景気拡大期に資金繰り倒産が増える傾向にあるため、経営改善が進んでいない企業などの倒産が少しずつ増える懸念もある。

◆圏央道 2014年度までに神奈川縦断 自治体は産業誘致へ
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)が2014年度までに、神奈川県茅ケ崎市から東京都八王子市まで全面開通する。神奈川県を南北に貫く高速道路が初めて完成し、全面開通に先立つ13年度には東名、中央道、関越道が圏央道でつながる。相模原市は2地区で産業誘致に向けた区画整理事業を始める。すでに当麻地区の一部エリアを市街化区域に編入した。19年までに43億円を投じて工場など企業の進出しやすい地域へと変える。茅ヶ崎市は荻園地区の区画整理事業を検討している。

◆西武線の一部が廃止? 沿線住民に不安広がる
米投資会社サーベラスが西武鉄道を傘下に収める西武ホールディングス(HD)に対し、西武秩父線や多摩川線など5路線の廃止を求めたと取り沙汰され、沿線住民が不安を募らせている。今回廃止が取りざたされているのは、西武秩父線、多摩川線、国分寺線、多摩湖線、山口線の5路線。サーベラスは、不採算路線の廃止を要求しないと公式表明しており、廃線論議は現時点では小康状態となっているが、西武HDに対するサーベラスのTOB(株式公開買い付け)の動きが続いており、今後の行方に注目が集まっている。

◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介(22)
【相談者】新築分譲マンション販売の客付依頼を受けた業者【内容】担当者を動員して営業しようと思うが、営業行為に関する注意事項を確認したい。【考え方】業法では、営業活動に関する禁止事項を47条および47条の2、具体的な行為を業法・施行規則16条の12に定めている。施行規則の具体的運用に当たって留意すべき事項について国土交通省から通知が出ており(平成23年9月16日、不動産業課長発・国土動指第26号)これらが、いわゆる「悪質な勧誘行為」として禁止される事項である。通知には、勧誘に際して業者に求められる所定の事項も示されている。【勧に先立つ所定事項】①業者の商号又は名称(委任を受けた業務の場合は委任した業者の商号又は名称を含む)、②勧誘を行う者の氏名、③具体的な勧誘目的、例えば「分譲マンションの購入について説明させていただきたい」、等を告げなければならない。「勧誘に先立つ」とは、電話勧誘の場合は電話が繋がった時点、訪問勧誘の場合は接触し・会話が始まった時点を指す。【再勧誘の禁止】相手方が勧誘を希望しない意思表示をした場合は、引き続いての勧誘や改めての勧誘を禁止。相手方の意思表示としては「お断りします」、「必要ありません」、「結構です」、「関心ありません」、「迷惑です」等が該当する。【迷惑を覚えさせる時間の勧誘の禁止】相手方の承諾を得ている場合を除き、午後9時から午前8時までが該当。勧誘の途中でこの時間に至った場合には該当しない。【困惑させる行為の禁止】①深夜にわたる執拗な勧誘、②勤務時間中の執拗な勧誘、③面会の強要などが禁止行為。【罰則】東京都の監督処分基準は、本条項違反の標準処分例として業務停止期間を7日~15日(関係者の損害が発生した場合は30日)としている。

◆ゲリラ豪雨1時間前予測 文科省が開発へ (H25.5.15)
突然、局地的に激しい雨が降る「ゲリラ豪雨」を1時間前に予測する技術の開発に、文部科学省が乗り出す。文科省系の防災科学技術研究所は、まず来春までに東京23区南部や多摩地区に観測網を張り巡らせる予定。マイクロ波放射計や高感度雲レーダー等をビル屋上などに設置し、観測データを蓄積・解析、ゲリラ豪雨の前触れを予測できるようにする。従来の気象庁などが持つ気象レーダーは波長が長く細かい水蒸気の様子はわからないため、現在は降り始める前の危険性の予測が難しい。

◆帝国ホテルが水力発電 タワー高低差を利用
帝国ホテルは空調用の循環水を活用した小型の水力発電機を導入した。帝国ホテルタワーの高低差を利用して発電し、管内の一部電力を賄う。従業員事務所や食堂の空調設備で、地上5階と地下4階の間(高低差約35m)で循環している水を活用。発電規模は年1万5000キロワット時を見込む。これは本館1階正面ロビー部分の照明の消費電力に相当し、電気料金は年約24万円、二酸化炭素(CO2)排出量は年約5.6トン削減できる。

◆関東の液状化は東北の4倍 東日本大震災の余震が影響
防災科学技術研究所は、2011年3月に発生した東日本大震災で液状化が起きた割合が、関東地方では東北地方の4倍以上に達したとする研究結果をまとめた。関東の埋立地などでは震度5弱から液状化が起き始め、6弱の地域では40%強の場所で発生した。一方、関東より震源に近い東北では、液状化した割合が震度6弱でも全ての地域で10%以下にとどまった。本震の約30分後に茨城県沖でM7.7の余震が起きたため、関東地方は広い範囲で揺れが伝わり、本震で緩んでいた地盤に揺れが重なって液状化を促した模様。

◆東京都 初の人口自然減 少子化進展が浮き彫り
総務省推計人口によると、2012年10月1日現在の東京都の人口は1323万人と前年同期に比べ0.25%増加した。他県からの転入者が転出者を上回っている。一方で出生数から死亡数を引いた自然増減では初めてマイナスに転じ、少子化の進展が浮き彫りになった。東京都の総人口は約3万4千人増えたが、自然増減で見ると431人の減少となった。働き手となる15~64歳の生産年齢人口の割合が都内は67.5%と全国で最も高く、高齢者の割合が低いにもかかわらず自然減に陥るのは、それ以上に少子化が進んでいるため。

◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介(21)
【相談者】中古マンションを媒介した業者【内容】売主(法人)が、公租公課分担の起算日を4月1日にしたいと要望している。【考え方】固定資産税・都市計画税の賦課期日(納税義務者、課税要件を確定する日)は1月1日で、1月1日現在の所有者がその年の会計年度(4月1日~翌3月31日)分の納税義務者となる(地方税法359条、702条の6)。地方税法は、所得税法の「個人の課税対象期間」や消費税法の「個人事業者の課税期間」の定め(1月1日~12月31日)のような明確な規定がなく、課税期間の考え方は「暦年」「会計年度」に分かれ、どちらかが正しいというものではなく、首都圏では1月1日、関西圏は4月1日とすることが多い。起算日により、売主・買主の負担額に差が生じるが、納税額が12万円・引渡し日が6月末日のとき、起算日が1月1日の場合の売主負担額は6万円、起算日が4月1日の場合の売主負担額は3万円となる。起算日を取り決めないと、公租公課の精算時の紛争は必至で、媒介業者にも責任が追及される。【対応】売主・買主間で調整して必ず契約書に明示。合意形成が進まないときは慣行を重視するのも一つの方法。契約時に納税額未確定のときは前年の納税額を基に想定金額を説明、引渡し日に納税額が未確定のときは前年の納税額を基に概算精算(確定時に再精算)する等の方法で売主・買主間の認識の差を埋め、精算金額を極力少なくする工夫も必要。なお、固定資産税の納期は原則4月、7月、12月、翌年2月中の4期。市町村の条例で定められるので、市により異なる場合もある(地方税法362条)。23区の平成25年の納期は7月1日・9月30日・12月27日・平成26年2月28日で、納税通知書は6月3日に発送される。

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