※2013年当時の記事です。現在の法令・税率・金利とは異なる場合があります。
◆リバースモーゲージ みずほ銀行が参入 (H25.6.25)
みずほ銀行は7月から、戸建て住宅の土地を担保に融資するリバースモーゲージの取り扱いを始める。高齢化の進展で高齢者の生活資金への不安が高まっているのに対応する。メガ銀行が参入するのは初めて。顧客数の多いみずほ銀行の参入で普及に弾みがつく可能性がある。都内の支店で始め順次地域を広げる。住宅ローンを完済している55歳以上が対象。土地を担保に設定し、評価額の50%を上限に融資する。利回りは短期金利に連動して定期的に変わる。利子を元本に加える方式で月々の返済の必要はなく、融資は終身で亡くなるまで続ける。契約者が亡くなった後に土地を売却するか、相続人が肩代わりして借入金を返済する。事前に相続人との同意が必要で、グループのみずほ信託銀行が対応する。
◆ 不動産適正取引推進機構における相談事例紹介(24)
【相談者】土地売買の媒介をした業者【内容】「本物件の対象面積は、登記簿によるものであり、実測面積と相違しても売主、買主双方とも異議を申し立てないものとします。」と約定して契約。決済後の測量で面積が登記簿面積より少ないことが判明し、買主が売主に対して売買代金の減額を求めている。【考え方】測量をしていない(出来ない)ために「公簿売買」とした取引で、面積が少なかったとして売主に契約解除や損害賠償が求められ、媒介業者には「説明義務違反」「善管注意義務違反」による債務不履行責任として損害賠償の請求がされることがある。現在の登記制度では、登記面積と実測の間に差異が出るのは不可避だが、買主が「公簿売買」の意味を十分に理解していないときは「錯誤により契約した」として紛議となる。裁判で、取引は「面積を基礎として代金額が定められた売買(数量指示売買)」と認定されたときには代金の減額が認められる。価格算定に当たって便宜的に「坪当たり○万円」とすることもあるが、売買価格は実際の面積以外の要素に着目して土地評価した結果であることを明確にしておくことが肝要で、「測量の結果誤差が生じることがある」「誤差が生じても売買代金の精算を行わない」等を重説等に記載して十分に説明する必要がある。「公簿売買」は、売買代金に比べて測量費用が高額な場合や急を要する契約の場合には採用せざるを得ないが、開発分譲地や土地区画整理事業地内のように、登記面積の前提となる図面(法務局備え付けの「地積測量図」)が存在し、測量しても誤差が僅少であると想定される場合に限定し、地価の高い地域では売主に測量を勧めることも重要。市街化区域内にある宅地(50坪余)の売買に関し「開差5%を超える食い違いは、売買契約の当事者にとって通常無視し得ないというべきである(最高裁、平成13年11月22日)」との指摘もあり、実測面積が対象物の同一性を失わせるほどに少ない場合には契約の効力自体が問題とされることもある。
◆住宅金利6月も上昇 大手銀行10年固定年1.6%へ (H25.6.20)
大手銀行は6月の住宅ローン金利を5月に続いて引き上げる。長期金利が上昇しているため、主力の10年固定金利型(最優遇)は0.2%上がり年1.6%となる。歴史的に見ればなお低いが、2011年9月以来の高い水準となっている。4月末に0.6%だった長期金利は、5月23日に一時1年2ヶ月ぶりに1%まで上昇した。住宅金融支援機構の長期固定ローン「フラット35」の適用金利(取扱金融機関の最低金利)も5月に上昇している。
◆4月の東京圏地価動向 上昇・横ばいが9割
国土交通省が公表した地価動向調査によると、東京圏(1都3県)で4月1日時点の地価が3か月前に比べて上昇したのは38地区となり、全調査対象(65地区)の6割弱に達した。横ばいの20地区も含めると全体の約9割を占めている。東京都内では丸の内や大手町などの商業地、新宿三丁目や渋谷、中目黒など3月に相互乗り入れが始まった東急東横線と副都心線沿線、東京スカイツリー周辺の上昇率が目立つ。JR湘南新宿ラインの停車駅となった浦和駅周辺でも地価が下落から上昇に転じた。
◆虎の門病院一体再開発 UR、国立印刷局など建て替え
港区の虎の門病院一体の再開発計画が固まった。国立印刷局や共同通信会館と一体で、新病院と超高層オフィスビルに建て替える。2015年度に着工し23年度に街全体が完成する。一帯は外国企業の集積を目指す国の国際戦略総合特区に指定されている。都市再生機構(UR)が事業全体を取りまとめる。虎の門病院の駐車場の一部は都が建設中の幹線道路「環状2号線」(通称マッカーサー道路)の用地となる。虎の門新病院は18年完成予定。現在の虎の門病院跡地には、高さ180mの超高層オフィスビルを建設する。
◆東京都 耐震診断ビルの耐震改修へ専門家無料派遣
東京都は、幹線道路沿いで耐震診断を受けた後に耐震改修を検討しているビルやマンションに対して、無料で専門家を派遣する事業を始めた。都が幹線道路沿いの建築物に耐震診断を義務付けてから1年以上が経過し、強度不足が判明したビルが増えているため。都防災・建築まちづくりセンターが窓口となり、建築士や弁護士、税理士、ファイナンシャルプランナーなど派遣する。耐震診断は昨年4月に約5000棟を対象に義務付け、すでに半数超で診断を実施。改修は義務ではないが都は補助金などで改修を後押ししている。
◆不動産適正取引推進機構における相談事例紹介(23)
【相談者】借地人の建物が老朽化しているとして、地主から相談を受けた業者【内容】昭和年代から賃貸している土地の借地人建物が老朽化しているので、防災上の観点から借地契約を終了させたい。【考え方】借地借家法の施行(平成4年(1992年)8月1日)により「借地法(旧法)」は廃止されたが、旧借地権に関する「建物の朽廃(きゅうはい)による消滅」「契約の更新」「再築による借地権の期間の延長」等の一部定めは「従前の例による」とされ、旧法が適用される。建物の老朽化を理由に借地契約を解約しようとするならば、旧法第2条1項の但し書(建物が借地期間満了前に朽廃したしたとき借地権は消滅する)の適用を検討すべきだが、借地契約で非堅固の建物20年以上・堅固の建物30年以上とする有効な存続期間(更新後の期間を含む)を定めている場合は存続期間中に建物が朽廃しても借地権が消滅することはない(期間の満了により消滅する)ので、建物再築の可否や建物再築による存続期間の延長が問題となる。建物の朽廃による借地権の消滅は、借地契約が有効な存続期間を定めなかったために存続期間が法定の期間となっている場合なので注意が必要。建物の朽廃とは「建物が自然の経過推移に伴い腐朽頽廃し(ふきゅう・たいはい/腐って傷む・崩れ荒れる)建物としての効用を為さざるに至れる状態」とされ、建物が古くなり老朽化していても、人が住んでいる等の経済的社会的効用があるときは「朽廃」とは認められない。借地契約は存続期間が満了し、更新がされない場合は終了するのが原則だが、旧法も新法と同様に地主が更新を拒絶するには正当事由が必要(旧法4条1項)で、地主の意向で借地権を終了させる場合には、地主が借地人から借地権と借地上の建物を買い取るか、借地人に同等の立退料を支払うという方法が実態といえる。